【読了本】ラブカは静かに弓を持つ/安壇美緒
あらすじ:少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。 ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。 目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。 橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。 師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……
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感想:人と距離を置いて静かに生きる彼は無色透明のようだけど心の深層には鉄紺色が広がっている。そんな感じが表題と美しい装丁にぴったり。
ずっと留まっていた深い深海を少しづつ上昇し光の届く世界に行く感覚を一緒に体感したよう。
読んでよかったと思える1冊でした。
2023-15