【読了本】総理にされた男/中山七里
あらすじ:「しばらくの間でいい。総理の替え玉をやってくれませんか」
役者志望のプー太郎・加納慎策は、総理大臣に瓜二つの容姿を生かした精巧なものまね芸で、近頃人気を博していた。そんなある日、官房長官に極秘で呼び出された加納は、意識不明に陥ってるという総理大臣の「替え玉」を頼まれ……。国民の声が総理の姿で語られるとき、政治の世界は変わるのか?怒涛の展開に息を呑む、政治エンターテインメント!【解説:池上彰】
ー【引用・楽天ブックス】
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□総理にされた男/中山七里
感想:月光のスティグマと同時期の話。ある事件が別方向から読むことができるので二冊続けて読みました。なるほど、こう繋がるのか…。
政治経済外交の世界が読みやすく書かれていて、ミステリ色が強い中山先生ですがエンタメ小説も面白いです!
2023-8
【読了本】薬も過ぎれば毒となる/塔山郁
あらすじ:ホテルマンの水尾爽太は、医者から処方された薬を丹念に塗るも足の痒みが治まらず、人知れず悩んでいた。薬をもらいに薬局に行くと、毒島という女性薬剤師が症状についてあれこれ聞いてくる。そして眉根を寄せて、医者の診断に疑問を持ち……。ホテル客室の塗り薬紛失事件に、薬の数が足りないと訴える老人、痩身剤を安く売る病院など、毒島は薬にまつわる事件や謎を華麗に解決していく!病院や薬剤師、薬の正しい向き合い方もわかる一冊です。
ー【引用・楽天ブックス】
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□薬も過ぎれば毒となる/塔山郁
感想:シリーズ第一弾。人が死なないミステリ。
薬剤師が事件を解決するってあまり聞いた事なくて気になっていたシリーズ。
薬剤師、処方箋、処方薬…知ってるようで知らなかったことが、シリーズ第一弾ということもあってさり気なく散りばめられています。短編ということもありとにかく読みやすいです。
薬から読み解くミステリが楽しめたので第二弾も読んでみる予定です!
2023-7
【読了本】棘の家/中山七里
あらすじ:穂刈は、クラスで起こるいじめに目を反らすような、事なかれ主義の中学教師だった。
しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはから、被害者の親になってしまう。
加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家族は崩壊寸前だった。
そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。追い込まれた穂刈は、教師としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。
ー【引用・楽天ブックス】
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□棘の家/中山七里
感想:自分の弱さや卑怯な深意、時にそれを正義か不義かも思い違えるのが人間。
善意も悪意も渦巻く複雑な人間心理がよく描かれているなと思った。
最初は煮え切らない父親にイラッとしたけど全てが明らかになって見えていなかった家族の本当が見えた後の父親を信じたい。
そして
「まだ間に合う、お互いを思っているうちは」
この刑事の言葉を信じたい。
中山先生の本に出てくる刑事が私は好きなんだなと思う。
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余談ですが積読だった棘の家をこのタイミングで読むつもりじゃなかったσ(・ω・*)テヘ…
単行本を整理しててチラッと表紙を捲ってしまったらもう引き込まれて一気読み。積読ってこういう読み方ができるから幸せだな(ˊᗜˋ)
2023-6
【読了本】分岐駅まほろし/清水晴木
あらすじ:「あなたの、人生の分岐点はいつですか?」
分岐駅まほろしーー。
それは満月の夜だけ現れるという不思議な駅。
過去に後悔を抱えた者たちが行き着く場所だとか。
もしもあの日、あの時、過去の分岐点で違う選択肢の人生を歩んでいたら……。
これは素晴らしき人生の物語。切なくも温かい、心に沁みる「永遠の感動ファンタジー!」
ー【引用・楽天ブックス】
2022年秋のドラマ化も話題となった大ヒット作『さよならの向こう側』の著者が贈る、書き下ろし最新作!
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□分岐駅まほろし/清水晴木
感想:誰もがきっと一度は考えたことがある「選ばなかった人生」を選んだら幸せだったんじゃないか。
描かれた五篇は決して驚くような話だったり、意外性のある話がある訳じゃない。それでもじんわり心に滲みる一冊でした。
「人は選ばなかったもうひとつの人生に、常に嫉妬して生きていく生き物だ」
これは、とある小説の一節ですがそうであったとしても生きている今が大事だと教えられる一冊。
案内人となる駅員が完璧なキャラクターではなく、戸惑い、考え、想い悩んだ言葉をかける理由が最後に明かされそれがまた素敵でした。
2023-5
【2023年・1月購入本】2023年初月から…やっちまった
2023年1月が終わる…なんたる速さよ。
昨年初夏に無法地帯と化していた所有本の見直しをして積読と再読したい本、再読しないとほぼ思い出せない本をひとつにまとめた【積読&再読本棚】を作ったのです。
その時にざっと数えたら84冊ぐらい。まぁ約90冊としてこの本棚から溢れないようにコントロールしようと誓った2022・夏だったのです。
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それから数ヶ月、購入<読了または購入=読了という素晴らしいバランスを保っていたのですが…秋にあつ森再開した辺りから雲行きが怪しくなり積読はちょっと増ぇ…(ゴニョゴニョ)
さらに単行本の新刊が占める割合も増えたために【積読&再読本棚】に物理的に収まらない(´-ω-)ウム...
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という現状を踏まえて迎えた新年!2023年はじめての月末!2023年1月購入は10冊でした。
\ 1月の購入本 /
・十角館の殺人/綾辻行人
・特殊清掃人/中山七里
・薬も過ぎれば毒となる/塔山郁
・時をかけるゆとり/朝井リョウ
・作家 超サバイバル術!/中山七里・知念実希人・葉真中顕
・爆弾/呉勝浩
・祝祭のハングマン/中山七里
・作家刑事毒島の嘲笑/中山七里
・名探偵のままでいて/中西マサル
・選んだ孤独はよい孤独/山内マリコ
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そして読了した本は8冊でした!こちらは感想を書いて1冊づつ投稿しています。まだ追いついてませんがなる早で投稿したいと思います!
あと今月購入した「作家 超サバイバル術!」は併読のお供にしている1冊で半分以上読み終えていて今日読了できる残ページなんですが、読んでる途中でやっぱり一気に読むのが勿体ないなと思って読了は来月まで持ち越しました。もう1冊も半分以上読み終えてます。こちらは柚月裕子さんの短編集「チョウセンアサガオが咲く夏」です。
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えっと…えぇ、二冊ほど積読が増えてもうた。
2023年スタートダッシュ…不発Ҩ(´-ω-`)
来月は読了冊数を二桁に戻すべく読みたいと思います!というか、読みたい本ばかり増えていくので読みたい欲に従っていきたいと思います!
【読了本】月光のスティグマ/中山七里
あらすじ:幼馴染の美人双子、優衣と麻衣。僕達は三人で一つだった。あの夜、どちらかが兄を殺すまではー。十五年後、特捜検事となった淳平は優衣と再会を果たすが、蠱惑的な政治秘書へと羽化した彼女は幾多の疑惑に塗れていた。騙し、傷つけ合いながらも愛欲に溺れる二人が熱砂の国に囚われるとき、あまりにも悲しい事実が明らかになる。運命の雪崩に窒息する!激愛サバイバル・サスペンス。
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□月光のスティグマ/中山七里
感想:「祝祭のハングマン」にチラッと登場した神川に会いたくて再読。ほぼ忘れていたのは覚えていたくないからかなと思うぐらい中山先生には珍しくビターだ。
それはこの本がミステリではなく恋愛サスペンスだから。この二人の特別な距離感や愛情は他人にはわからない…。
そして議員と秘書だった二人の愛情も。
そして、こう読んだら次はやっぱり「総理にされた男」を読むべきかな。「総理にされた男」は月光のスティグマと同じ世界線、同じ時期を描いた作品で最後の事件が別の視点から描かれている。まだこちらは積読なのでこのタイミングが良きですね。
これこそまさに中山七里沼。
2023-4
【読了本】祝祭のハングマン/中山七里
あらすじ;法律が裁けないのなら、他の誰かが始末する。
司法を越えた復習の代行者ーーそれが〈私刑執行人(ハングマン)〉
現代版”必殺“ここに誕生!
警視庁捜査一課の瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父と暮らす。ある日、父の同僚が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。さらに別の課長が駅構内で転落死、そして父も工事現場で亡くなる。追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない…。疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海(とかい)が現れる。彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走ったーー。
ー【引用・楽天ブックス】
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□祝祭のハングマン/中山七里
感想:複雑な読後感。
中山七里ファンとして今まで色々読んできて一度も読後感が悪いとかなかった。
あくまでも読後感が"悪い"のではなく"複雑"なのは彼女が「警視庁捜査一課所属」だから。中山七里ファンならそこに誰がいてOBに誰がいるかわかりますよね?
事実、現役の彼らは名前が出てきます。
だから…複雑。
彼らだったら許さないと思ってしまう…。
犯人もハングマンも。
ただし、それは中山七里オタクだからであってこの本はめっちゃ面白いです!
まさに必殺仕事人のような請負い方や報酬の取り分。
相変わらず読ませる文体が素晴らしく一気読みでした。
この本の出版を記念したインタビューで出版社に言われたら続編を出すと中山先生が仰っていたので…
出版社の担当さん、続編よろしくお願いします。